こんにちは、IDCフロンティア ブランドマネジメント部です。
立て続けで恐縮です!前回のブログ記事でご紹介した「クラウドの日」に続き、今回は「データセンターの日」をご紹介します。
「データセンターの日」は、IDCフロンティアの前身となるソフトバンクIDCが、12月1日をデータセンターの社会的役割の紹介や利用を促進する日として、日本記念日協会に申請し2007年に認定されました。
なぜ、12月1日をデータセンターの日として選定したのか。 その理由は、データセンター(Data Center)の頭文字である“DC”から、「December(12月)」と、お客さまのサーバー機器運用の安心・安全第一が事業の基本であることを示す「1日」を組み合わせることで、事業名とその使命を分かりやすく表現する日としてふさわしいと考えたからです。
※当時の発表資料はこちら www.idcf.jp
ちなみに、9月10日の「クラウドの日」もIDCフロンティアが申請し認定されているのですが、こちらの由来は語呂合わせです。
IDCフロンティアの事業内容は、こちらの会社概要でもご紹介させていただいている通り、「データセンター事業」と「クラウド事業」の2つであります。「自社の事業すべてを記念日にしているのか!」というツッコミがありそうではありますが、いずれも国内におけるデータセンターやクラウドサービスの認知度向上、利用の促進を願って当時申請をしたものです。
以前からIT業界にいらっしゃる方でしたらお感じになっているかもしれませんが、2007年当時のデータセンターや2016年当時のクラウドの国内市場規模・認知度から考えると、どちらも随分とアップしたのではないかと思う今日この頃。この2つの記念日が少しでも業界のみなさまのお役に立っているといいなと考えております。
さて、前置きが長くなりましたが、この「データセンターの日」にちなんで、今回はデータセンターという施設について少しご紹介させていただこうと思います。
記念日の選定理由でもある、お客さまのサーバー機器を安心・安全に運用しているのがデータセンターです。ここではあまり馴染みのない方にもご理解いただけるよう、膨大な数のサーバー機器の安心や安全をどのように担保しているのか、そのための重要な設備で代表的なものをここでご紹介したいと思います。
大きく分けると電気設備系とファシリティ(建物施設)系なのですが、まず電気設備系からご紹介します!
非常用発電設備
電力会社からの商用電力が万が一途絶えた場合に備え、データセンターでは非常用の発電設備を備えています。IDCフロンティアでは、ガスタービンと発電機をセットにして防音対策を施してあるGTG(Gas Turbine Generator)を採用しています。GTGは始動時間が短く、かつ冷却水も構造上必要ないのがメリットで、1990年代から非常用発電設備として用いられるようになりました。
施設のタンクに備蓄している燃料によって連続した運転が可能で、その燃料も必要に応じて優先的に供給を受けられるルートを確保しています。また、いつ起こるか分からない停電に備え、月に一度の試運転による点検はもちろん、年に一回の法定点検時に、電力会社からの電力をGTGに切り替える実負荷試験も行っています。
ガスタービンは飛行機のエンジンと同じような形をしていて、写真からはお伝え出来ないのが残念ですが、運転時には飛行機と同じような音がするんですよ。
無停電電源装置(UPS)
無停電電源装置(UPS:Uninterruptible Power Supply)とは電源装置のことで、こちらも非常用発電機と同様に大変重要な設備です。停電してもUPSが無いと、GTGのガスタービンが起動して発電を開始できるまでの間、サーバーへの電力供給が途絶えてしまいます。
UPS内部にはバッテリーが内蔵されており、停電により電力会社からの電力供給が途絶えた場合でも、UPS内部で商用電源からバッテリーへ回路が瞬間的に切り替わり、継続して電力が供給されます。バッテリー経由になってから数分~10分前後はサーバーに電力を供給してくれるので、その間に非常用発電機が起動して発電が開始され、商用電力の代わりにサーバーへ電力を供給してくれます。
IDCフロンティアのデータセンターにあるUPSはバッテリー(二次電池)を内蔵している静止型のUPSですが、大型の円盤(フライホイール)を高速回転させて、その回転エネルギーで電力を供給する回転式のUPSもあるんですよ。
それでは、続きましてファシリティ(建物施設)と監視の設備をご紹介します!
免振ダンパー
データセンターは大きな地震があっても中にあるサーバーに影響が無いよう、耐震性を確保するために耐震構造・制震構造・免振構造などを建物に採用しています。
立地する場所の特性や建物の大きさ・高さなどによってその構造はさまざまですが、IDCフロンティアの東京府中データセンターでは建物に免震構造を採用しています。建物と地面の間にダンパー装置が設置されていて、地震のエネルギーを吸収し揺れを抑制してくれるんですよ。
ガス消火システム
万が一データセンターの中で火災が発生したとしても、スプリンクラーのように消火に水を使うとサーバーが使えなくなってしまいます。そのため、水を使わず窒素などの不活性ガスを放出して消火を行うガス消火システムを備えています。
通常、大気中の酸素濃度は21%ですが、不活性ガスを放出することでサーバー室内の酸素濃度を下げ、燃焼そのものをストップさせて消火を行ってくれます。
火災予兆検知システム
先ほどのガス消火システムは、火災が起こったとしても燃焼をストップさせて消火を行うシステムですが、こちらの火災予兆検知システムは、言うなればスゴイ感度で鼻が利くシステムです。
このシステムはサーバー室内の空気を常時吸引してモニターしていて、人間が臭いとして感じるより前、極微量の煙粒子を光学的に検知して火災となりそうな予兆を検知してくれます。一般的な煙感知器と比べて10,000倍くらい超高感度なんですよ。
監視カメラ
データセンターの中には一般の方は入ることができず、スタッフ以外は基本的に権限を持っているお客さまだけが入館することができます。権限をお持ちでも、生体認証を組み合わせたご本人確認や、物理的なゲートなどをパスしないと中には入れません。
また、屋外や室内にも監視カメラが死角がないようにたくさん設置されていて、何か不審なことが発生していないか、スタッフが常時監視をしています。
最後に
いかがだったでしょうか。今回は代表的な設備だけで、ここですべてをご紹介できないのが残念ですが、データセンターについて少しでもご理解いただける助けになりますと幸いです。
お客さまのサーバー機器を安心・安全に運用しているのがデータセンターという施設で、12月1日を「データセンターの日」として選定した理由にも思いをはせていただけると大変うれしく思います!
最後になりましたが、IDCフロンティアのデータセンターもどうぞよろしくお願いします!