先日、白河データセンターに福島県伊達市立伊達東小学校の生徒さんが見学にいらっしゃいました。今年は北九州データセンターで、中学生と高等専門学校の生徒さんの見学会がありましたが、ついに小学生も!見学会の最年少記録更新です。
伊達東小学校は、福島県が目指す循環型社会の形成に向けて、「日本(及び世界)のエネルギー利用の現状を知り、再生可能エネルギーの必要性や省エネルギーのための取組について考える。」というテーマで関連施設の見学を通して学習している推進校です。白河データセンターは外気空調に代表される省エネ対策が、循環型社会について考慮した施設であるとして、見学会を実施することになりました。
今回は、見学の趣旨から主に「外気空調を利用した省エネの仕組み」について説明させていただきました。座学での講義の後、サーバーの排熱で暖かい空気の流れるホットアイルや冷たい空気の流れるコールドアイルでの温度の違い、外気取り込み口から冷たい空気が入ってくる様子などを実際のデータセンター見学で体験いただくことで理解を深めていただきました。
ちなみに上記写真の右下はサーバーの排熱を利用した温室です。ささやかな規模ですが、ここで育てたきゅうりやレタスは白河データセンターのスタッフ達でおいしくいただいているんですよ。
来年3月の完成に向けて鋭意工事中の5号棟も見学いただきました。こちらでもちらりとお見せします。
見学会の後は、質疑応答タイム。小学生には難しいと思われる内容でしたが、好奇心旺盛なみなさんにたくさんの質問をいただきました。
その中で、「なぜ白河市にデータセンターを建てたのですか?」という質問をいただきましたので、この場を借りて、「なぜ白河なのか?」を今一度ご説明させていただきたいと思います(;◔ᴗ◔;)
◎外気空調に最適な冷涼な気候
白河データセンターは年間負荷の90%以上の外気利用を可能としていますが、それには冷涼な気候であることは必須です。ただし、寒ければ寒いほどいいというわけではなく(凍結や積雪対策、逆に冷え過ぎ防止のための対策が必要になるため)ちょうどよい気候なのです。
◎首都圏とのディザスターリカバリー(DR)ができる
IDCFの首都圏データセンターは東京電力から電力供給を受けていますが、白河データセンターは東北電力になります。電力会社を分散することで、リスクが格段に低くなります。
◎拡張性と通信速度のバランスの良さ
都心近郊では、拡張性のある広大な敷地を確保するのは難しいですが、都心から離れすぎると通信速度に影響が出ます。インターネット経由のサービスを行う企業にとって通信速度は重要な問題。白河データセンターは、物理的な距離に比例しない通信速度の早さで、首都圏近郊のデータセンターと同等程度のネットワークアクセスを確保しています。
その他、交通インフラが整っておりアクセスがよい事、大地震発生率の低さなど白河市にデータセンターを建てた理由はたくさんあるんです。( ^ ≧^)エッヘン
さて、話は見学会に戻り、最後はエントランスの前で記念写真。
初めての小学生受け入れということでスタッフ達はかなり緊張や心配をしていたのですが、終わってみれば生徒さん(先生も!)たちのストレートな反応にすっかりうれしくなってしまったのでした。生徒さん達の学習にもお役に立てていれば嬉しいです。